令和8年1月28日、広島県シルバーサービス振興会様主催の研修会にて、弊社ソアレ社会保険労務士法人の西田英俊が講師を務めさせていただきました。
今回のテーマは**「介護職が知っておきたいプライバシー保護」**です。オンライン(地域交流スペース)にて、多くの専門職の皆様にご参加いただきました 。
目次
研修のハイライト
今回の研修では、単なる法律の知識にとどまらず、現場で即実践できる「情報伝達のコツ」と「改正法への対応」の二部構成でお伝えしました。
1. 現場の「伝え方」をアップデート
介護現場での情報共有は欠かせませんが、伝え方ひとつで誤解やプライバシーの侵害に繋がる恐れがあります。以下の視点を整理しました。
- 「事実」と「意見」を分ける: 「利用者Aさんは最近調子が悪い」は個人の主観(意見)であり、客観的な「事実」とは異なります 。
- 「具体的」な指示: 「ドアをきちんと閉める」といった曖昧な表現ではなく、誰が見ても同じ行動がとれる具体性が重要です 。
- 「must(義務)」と「better(より良い)」の区別: 守るべきルールと、サービス向上のための工夫を明確に区別して伝達します 。
2. 改正個人情報保護法のポイント
令和4年に施行された改正法に基づき、介護事業者が特に注意すべき「不適正利用の禁止」や「安全管理措置」について解説しました 。
- 不適切な利用の禁止: 違法・不当な行為を助長するような方法で個人情報を利用してはいけません 。
- 漏えい・滅失・毀損の定義: 外部流出(漏えい)だけでなく、内容が失われる(滅失)や、利用不能になる(毀損)ことも防ぐ必要があります 。
- 安全管理の公表: 保有個人データの安全管理措置や、苦情の申出先などをプライバシーポリシー等で公表しているか再確認が必要です 。
現場で役立つ「ヒヤリハット」事例
研修後半では、具体的な事例を通してリスクを共有しました。
- 第三者提供の注意: 家族や他社からの問い合わせであっても、本人の同意なしに連絡先(電話番号や住所)を教えてはいけません 。
- 電子媒体の管理: USBメモリの持ち出しルールや、机の上に放置しないといった整理整頓が、紛失や誤廃棄を防ぐ第一歩です 。
- メール誤送信: BCCに入れるべきアドレスをCCに入れてしまう等のミスは、同意のない第三者提供や漏えいに該当する可能性があります 。
最後に
介護現場において、個人情報は利用者様との信頼関係の基礎となるものです。 万が一の事態に備え、**漏えい発生時のBCP(事業継続計画)**の策定や、従業員への継続的な教育が求められています 。
今回の研修が、皆様の事業所における安心・安全なサービス提供の一助となれば幸いです。

貴施設でも「プライバシー保護」や「情報管理」に関する職員研修を実施してみませんか?
具体的な事例を用いたカスタマイズ研修も承っております。お気軽にソアレ社会保険労務士法人までお問い合わせください。
